生物科学特殊講義7
オートファジー
何
オート(自分) + ファジー(食べる)
自食作用
細胞の自殺(アポトーシス)とは異なり、自分を守るための働き。
オートファジー:
リソソームを介した細胞の自己成分の分解系
リソソーム
加水分解酵素をいっぱい含んだところ。
細胞外のおなじようなやつ:
オートファゴソーム
1960年代にみつけられてはいたが、どのように働くのか最近までわかっていなかった。
どの遺伝子がかかわっているかわかっていなかったため。
結局何か?
オートファゴソーム(ごみ袋)でつつんでしまって分解する君
なんで自己分解が必要か?
食事として取る分より多く使える。
細胞が「飢え」ると激しく起きる。
何かと危険なものができやすい。
異常なタンパク質、傷ついたミトコンドリア、侵入してきたバクテリア
酵母
人類との歴史の長い有用微生物
なぜ?
サイクルが短く、2時間ぐらいで増える。
非選択的オートファジーと選択的〜
後者は特定の物質の消去を担う。
オートファジーが無いマウス、飢餓で死ぬ。
オートファジー欠損マウスと言うらしい。
栄養をいっぱい上げると生存率が上がることからわかる。
脳でだけ欠損させたマウスは、脳内にゴミが溜まっていくせいでおかしな行動になる。。
受精直後から働いている。
止めたら産まれてこなかった。
シロイヌナズナの欠損
色が白くなったり、老化がはやかったり、根っこが伸びなかったり。
オートファゴソーム(膜、 ごみ袋)の形成
どのように核はつくられる?
どう伸びる?
供給源は?
大きさはどうきまる?
どう閉じる?
構造生物学
生体高分子(特にタンパク質)の立体構造解析を通じて生物を理解しようとする学問
選択的オートファージ
オートファジーは核、小胞体も分解している。
...
液-液相分離概論
水と油が分かれたりするやつ。
膜の無いオルガネラ(区画)が細胞中、核質内には多数ある。
いっぱいある。
この区画の分かれるのは、液相分離で共通に説明できるのでは?
これら(メンブレスオルガネラ)は液-液相分離でつくられた液滴である。
タンパク質が均一にまざるのではなく、分離していると球がたくさんのえきになる。
集まっているほうがエネルギー的に有利なのでくっつく(表面張力の類か?)。
べつに完全に分かれてるわではなく、平衡状態になっているだけ。
どのようにして起こる?
2つくっつく点があるようなもので相互作用でいいかんじにくっつく。
構造が紐みたいな感じになっていると、弱い相互作用でくっつく(ひもがからむ??)。
温度やphで可変で、くっついたりはなれたり(液滴ができたりできなかったり)する。
1種類より2種類のタンパク質のほうができやすい。
液滴の役割
特定の生化学反応の促進。
あつまってると効率が良かったりする。
高濃度になると転写がアクティブになる。
特定の因子の隔離。
相分離で変わると迅速な変化ができる(化学反応だとスパンが長い)。
構造のハブ
まだよくわかっていない。
登場人物例
足場
液滴をつくるもの
クライアント
液滴に入っていけるもの
入っていけないもの
液滴により混線しないように交通整理が行なわれているのではないか?(まだ示されてはいない)
反応の鎖ではなく、反応の場が液滴でできる?
液-固相分離 → 凝固
液-液相分離 → 液滴
液滴の異常は病気になる?(未)
変異により液滴ができるのが阻害されたり、凝縮するようになってしまったりする。
液滴の表面にAtg19があることが隔離に大事とされている。
選択的オートファジーは液体の性質を持った会合体を効率的に分解し、それは受かびあがる性質をもった受容体がやくだっている。
それがあるとごみ袋の膜が曲がる。
液滴 ゲル的な……。
Ape1液滴
液滴形成はストレスからタンパク質を防御する。
ストレス時に高速にタンパク質を液滴の中に入れ、ストレスから守る。終わったら徐々に出す。(未?)
ここから2日目
オートファジーは栄養センサーTOC1による制御を受ける。
相分離した液滴の性質
細胞質との高速な分子交換
高い内部流動性
ヘキサンジオール感受性
ヘキサンジオールがくると液滴が崩壊するけど、なくなるとまた液滴ができてきて融合していく。
球形
同じもので合体できる。 融合能
オストヴァルト熟成
液滴がくっつきはせずに中身が奪われていくこと
PASの実体はAtg1複合体が相分離した液滴である。
膜伸長のアルゴリズム
午後
オートファゴソーム形成の分子機構
PAS
オートファゴソーム形成の場
ここから隔離膜(ゴミ袋)が生えてつつむ。
以前は選択性が無いと思われていたが、あるものがみつかってきた。
pasとは何か? 膜はどうやってのびる? どうまがる? どうとじる? どうやって選択性を持つか?
まだよくわかっていない。
PAS 構築機構
PASの上にAtg9の小胞があつまり、膜になっていく
PASの実体とは何か?
栄養状態ですみやかに形成、消失する過渡的な構造体。
液-液相分離で形成されるメンブレスオルガネラ(液滴)に近い構造体?
PASと細胞質の間で高速に分子交換(Atg13を)している。
秒単位で変化
これは外部の流動性が高いこと。
内部での流動性も高い。
中心部をレーザで消しても秒で平均化される。
液滴どうしの融合
2つの球が融合して1つの球になる。
表面積とかで有利だから?
オストヴァルト熟成
接触することなく小さな液滴が大きな液滴に吸収されること。
同じ液滴間の話っぽい。勘違いしていた。
ヘキサンジオール下にするとPASが崩壊するけど、ヘキサンジオールを流したらすぐにまた液滴に戻る。
Atg1複合体が最初にPASを作りはじめる。
天然変性(なに? )が多い。多いと液-液相分離しやすいことが知られている。
Atg1複合体は試験管の中で液滴になる。
相分離とPAS形成にはAtg13と17間の二箇所の相互作用(橋渡し)が必須(多価相互作用)
液-液相分離は2つのメカニズムで液滴形成がされる。
PASの実体はAtg1複合体が相分離した液滴である。
膜はどう伸びるのか?
リン脂質が膜の材料。
これはどのように運ばれるのか?
リン脂質自体は小胞体の膜とかにある。
これは水に解けないので、どう運ばれるのか?
Atg2は膜結合領域を持ち、小胞体とPASの結合に関与する。
リン脂質と結合。アシル基(疎水性)と反応する。
Atg2には水中でリン脂質を運ぶ能力がある?
膜小胞同士を繋いで、脂質を転移する。
試験管内でのAtg2でのリン脂質転移能力を奪った結果、オートファゴソームの形成が阻害された。
Atg2は小胞体膜と隔離膜を橋渡しし、膜の形成を助ける。
このれと小胞輸送、膜の連結のモデルと異なり、余分なタンパク質が混ったりしたい(実際ゴミ袋の素材として、タンパク質がそんなに含まれていないことはわかっている)。
一方通行のリン脂質の輸送となる理由はまだ不明。
どうやってゴミ袋がつつんでいく?
実は液滴なのでは?
Atg19はAtg1液滴の表面と選択的に結合する。
19は液滴内から受かびあがる性質を持つことで、液滴表面に濃縮する。
ないと液滴内にむちゃくちゃにちらばる。
この19と8が液滴の表面にいることで、選択的にくっつきたいものとくっついていくことにより、液滴が選択的の対象をつつんでいく。
この働きで包むとこまでは行くけど(袋はできるが)、袋を閉じるとこまではいかない。 → 別の要因で閉まる。
相互作用で膜が曲がっていく。
この受かびあがるAtgが膜が曲がるのに大切っぽい。
atg8-peはF77, F79を膜の外側に挿して、それにより外側の膜が広がるので曲がる?
レポート
講義内容について: オートファジーの生物学的意義、分子機構、液-液相分離について。
講義内容と自分の研究との関連について
分量: 合わせてA41枚 10/9(水)まで
生物科学専攻事務室